西村賢太さんの芥川賞を受賞した「苦役列車」が笑える。
笑えると言うのは少し違うんだが主人公のダメさだらしなさが自虐的で滑稽な笑いになりついつい笑ってしまう感じだ。
この表現はもう独特の西村賢太の世界だ。
西村賢太の書く世界の原点は自分の半生だ。
1978年西村賢太が11歳の秋に父親が強盗強姦事件を起こし、逮捕されて刑務所に行くという事態になる。
このために両親が離婚し、以後姉と共に母子家庭で育った。
中学を卒業後は進学せずに家を出て港湾荷役など肉体労働で生計を立てていたが、西村賢太自身も暴行傷害事件で2回逮捕されている。
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